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新・けい坊の日記

けい坊が日常を綴る日記。

駒場祭DQ3リカバリーTA大会感想(前編)

DQ3リカバリーTA大会

昨日、駒場祭にてDQ3リカバリーTA大会が開催されました。

先般より日記にも書いている通り、私は問題作成陣の一人として関わっていました。その目線で、今回の大会を振り返っていきたいと思います。本記事では、前編として各問題の振り返りをしていきます。

公式HPはこちら。大会の結果や、各問題の詳細はこちらのページに掲載されています。

第1問

 クリア条件:カンダタ2撃破

 進行状況:カンダタ1撃破済み

 回収状況:アリアハン・イシス・ポルトガのアイテムのみ全て回収済み

 所持金:9000G

 仲間:勇Lv1、戦Lv10、戦Lv10、武Lv10、武Lv10、魔Lv10、魔Lv10、
    僧Lv10、僧Lv10、盗Lv10、盗Lv10

勇者はレベル1だが、他のキャラが比較的高レベルであるため戦力的にはあまり不足はありません。所持金は9000Gと少々心許ないので、購入する武器・防具の選定が重要になってきます。

この問題のポイントは、道中の雑魚処理とカンダタ子分の処理をいかに安定かつ高速に行うかというところです。そこで役に立つのは、RTAでも定番のはがねのムチですね。素早さの高い盗賊を2人加えて、はがねのムチによる攻撃2発を先制で与えていくことで、雑魚処理がかなり安定します。星降る腕輪を装備することで守備面の安定が得られるのも大きいですね。

この問題を制したのは腹黒パンダさん。カンダタ2撃破という条件の問題を事前に想定されていたようで、迷うことなく攻撃力重視のパーティを組んでスイスイと攻略していました。他のプレイヤーも僅差で次々とクリアしており、腕前を見せつけてくれました。全員何気なく攻略していたように見えますが、実は前座のカンダタ子分×4が結構強く、そう簡単な戦いではありません。ここで死人を出したりMPが切れたりすると一度回復に戻る必要が出てきてしまうのですが、難なく捌いてプレイヤー全員が子分→カンダタを連戦で攻略していました。この辺りはさすがですね。

第2問

 クリア条件:オーブ1個入手

 進行状況:船乗りの骨入手済み、レッド/イエロー/ブルーオーブ入手済み

 回収状況:一部の特殊アイテム除き、全て回収済み

 所持金:8000G

 仲間:勇Lv16、戦Lv16、武Lv16、魔Lv15、僧Lv9、商Lv18、盗Lv14

実質的にはパープルオーブかシルバーオーブのいずれかを入手することがクリア条件となる問題。前者の場合はやまたのおろちを撃破する必要があり、後者の場合は幽霊船~ネクロゴンドの洞窟を突破する必要があります(勘違いしていた方もいましたが、船乗りの骨を入手しているのでボストロールは撃破済みです)。

プレイヤーの選択は、Maruさんのみがやまたのおろちに向かい、他の3人は幽霊船へと向かっていきました。Maruさんはある程度の武器を揃えてやまたのおろちに挑むも、あえなく全滅。ここで方針転換し、幽霊船へ向かっていきました。結果的には、全員がシルバーオーブ入手ルートを選択したことになりました。

やまたのおろちも強いですが、ネクロゴンドの雑魚敵もまた強く、安易に逃亡して失敗すると手痛い被害を受けることになります。特に腹黒パンダさんはフロストギズモに何度もやられ、相当なタイムロスを喫していました。そんな中でこの問題を制したのはえぐち君。他の3人よりもかなり先行していると見るや、ネクロゴンド終盤のエンカウントではいきなり逃亡せずに丁寧にマホトーンニフラムを駆使して安全を確保する戦術を採っており、大会巧者ぶりを見せてくれました。

問題作成陣が想定していた最速解は、実はパープルオーブ入手の方です。ベホイミがない条件でのやまたのおろち撃破はかなり厳しいように見えますが、正義のそろばんを入手して商人に装備させると攻撃力が極めて高くなり、勇者の攻撃と併せて速攻を狙えばそこそこ安定して倒せます。とは言え、正義のそろばんに気づいたとしてもなかなか勝ち筋を見いだせない戦力であるのは事実で、運ゲーに持ち込めるシルバーオーブルートと比べると、プレイヤー視点としては採用は難しかったであろうとは思います。

第3問

 クリア条件:バスタードソード入手

 進行状況:ラーミア復活済み、バラモス撃破前

 回収状況:小さなメダル以外は全て回収済み、小さなメダルは一部回収未済

 所持金:200G

 仲間:勇Lv34、戦Lv20、武Lv21、僧Lv13、魔Lv19、商Lv18、僧Lv18、遊Lv19
    (一部キャラには職歴あり)

バスタードソード入手の条件は2つあり、1つはリムルダールの武器屋で購入するというもの、もう1つはバラモスを勇者単騎で倒して王様から褒美としてもらうというものです。

戦力としては、勇者のレベルが34と高く、パラメータ調整により力も255あります。ほとんどのアイテムは処分されていますが草薙の剣は所持しているので、これを装備すれば攻撃力としては十分。更に草薙の剣を道具として使用すればルカナンの効果もあるので、勇者単騎でもバラモスの自然回復に打ち勝って倒せるような調整となっています。但し守備面には難があり、単騎で倒すためにはドラゴンシールドと般若の面の調達が必須となります。般若の面は仲間の遊び人が装備しており、これを外す方法と、ドラゴンシールドを購入するための金策手法が攻略のポイントとなっています。

一方で、単騎ではなく仲間を加えてのバラモス撃破を狙う方法もあります。この場合はスクルトマヌーサ等、勇者では使えなかった補助呪文を活用することができるため、素の守備力が低くても勝てるようになります。但し、バスタードソードはリムルダールで購入することになり、そのための金策が別途必要になります。

問題作成陣で想定していた解法は、勇者に草薙の剣と般若の面だけを装備させ、魔法使いを入れてスクルトで守備力を高めた上で、勇者一人で戦うという戦術です。バラモス撃破のための金策が全く要らないというのが優れた点です。バラモス撃破前で可能な金策は相当限定されており、小さなメダルを回収して景品を売却する(プレイヤー全員が実行していました)というのがその1つですが、時間にして20分以上掛かってしまうので、金策をカットできるというのは極めて大きいです。また、般若の面については、遊び人のレベルを20に上げて転職することで装備を外す、というのが正規ルートと思わせて、実はルイーダの酒場で遊び人を追放することで装備を回収するのが最速です。ここはプレイヤーにとっても盲点だったようで、般若の面を採用している人はいませんでした。

なお、バラモス前の金策としては、黄金の爪を再回収するという手法もあります。これは少々バグっぽい挙動の技ですが、黄金の爪を回収して高エンカウント状態になっているピラミッド内で全滅すると、その状態が解除され、黄金の爪が復活するという仕様を利用した金策です。黄金の爪を売却した資金でドラゴンシールドや鋼鉄の鎧などを購入すれば、般若の面と併せて守備力は十分確保でき、勇者単騎でのバラモス撃破が可能となります。この攻略法でもかなり速いタイムが出せます。

本問の結果は、全員リタイアとなりました。全プレイヤーが小さなメダル収集を行っており、装備を整えた時点で制限時間(50分)の半分以上を消費していたことで、焦りもあってかバラモスでの全滅が相次ぎました。やはり、般若の面の最速回収方法に気づかないと、バラモス単騎撃破ルートは採用しにくかったと思われます。ちなみにえぐち君は、全滅後に誤って中断データをロードしてしまい、金策後のセーブデータをロストしながらも、初期状態からバラモスに突撃して、これをなんと撃破していました(ただ、バスタードソード購入まではたどり着けませんでしたが)。実は、えぐち君がやったようにラリホーを駆使した運ゲーに持ち込めば、初期状態でも低確率ながらバラモス撃破が可能だったりします。この可能性をできるだけ排除しようと考えてイリアス君がかなり細かい調整をやってくれたのですが、バラモスというボスの特性上どうしても完全に排除することはできませんでした。

第4問

 クリア条件:ゾーマ撃破

 制約条件:戦闘中呪文以外使用禁止(違反すると1回につき10分のペナルティ)

 進行状況:オルテガ死亡済み

 回収状況:全て未回収

 所持金:100000G

 仲間:勇Lv31、魔Lv34、魔Lv34、魔Lv34、僧Lv30、僧Lv30、Lv30

かなり特殊な問題で、戦闘中は呪文以外のコマンドを使用禁止としています。このため、ゾーマにたどり着くまでの雑魚敵を全て呪文でなぎ倒し、更にゾーマも呪文だけで攻撃・回復を行って倒すことが要求されます。

想定解は、魔法使い2人と僧侶2人でパーティを構成し(初回クリア済みなので勇者を預けることが可能)、魔法使いをレベル36まで上げてメラゾーマを習得させてからゾーマを撃破するというもの。戦闘中呪文しか使えないということは、祈りの指輪を使用することも不可となるため、MPが尽きる前に倒すためにはメラゾーマ要員2枚の火力がどうしても不可欠となります。

この問題を制したのは腹黒パンダさん。本問の制約事項の本質をいち早く見抜き、冷静なコマンド入力でペナルティを1回に抑えつつ、ゾーマ戦前にメラゾーマ習得まで稼いだ判断の良さが見事でした。氏は過去に開催されたDQ3のリカバリーTA大会で問題作成を担当されていたことがあり、その際にこういった制約条件を付けた問題も考案されていたので、その経験が生きたというのもあったかもしれません。

こういった制約条件を付けることについては賛否があることと思います。セーブデータの外から条件を付けるわけなので、誰が見ても誤解がなく、かつ納得感のある制約にすることはマストでしょう。その意味では、配布資料に記載した制約条件の説明文はかなり丁寧にレビューしたつもりですが、それでもMaruさんが条件を一部誤解して戦闘中に祈りの指輪を使用してしまうといったアクシデントもあり、制約条件の伝達方法が不十分だったと言えるでしょう。また、操作ミスが頻発してしまい、ペナルティが重くのしかかった結果として十分なレベル上げができずにゾーマへの特攻を余儀なくされたことで、結果的に腹黒パンダさん以外の3人はリタイアに追い込まれたという点に鑑みても、制約の付け方の妥当性についてもっと検討すべきだったと反省しています。この辺りについては、後編の記事で詳しく語っていきたいと思います。

全体を通して

プレイヤー陣がハイレベルなプレイングを披露してくれたことで、問題作成担当ではありましたが観客の一人としても楽しむことができました。東京大学ゲーム研究会の外部から参加者を募ると聞いたとき、応募があるか非常に不安だったのですが、完全に杞憂でした。外部から参戦してくださった腹黒パンダさん、Maruさんには、特に感謝申し上げたいです。

問題作成や大会の運営については、ほとんどは現役会員のラスカル君、ゆーま君、あたまろ君が頑張ってくれました。また、テストプレイにイリアス君が入り、豊富な知識から色々な指摘をしてくれたことで、問題の大幅なクオリティアップに繋がりました。私はアドバイスを送った程度で、ほとんど何もしていないに等しいです。これだけ注目度の高い大会を企画し、無事に成功させるだけの人材がゲー研内に育っているということは、非常に頼もしく感じました。